中国のグラフェン論文と特許産出量が世界をリード

2017年 9月11日

 グラフェンは「新材料の王」と呼ばれ、世界各国においてグラフェンをめぐる競争が激化している。中国科学院文献情報センターと米ケミカル・アブストラクツ社は「グラフェン研究開発動向の観測・分析報告書」を発表し、この「競争」を詳細に解説した。科技日報が伝えた。
 世界で最も薄い材料であるグラフェンは、優れた力学・熱学・電気学的性能を備える。世界ではすでにグラフェン研究がブームになっている。これはグラフェンが未来の先端材料として、画期的な新技術を生み、新産業革命を起こす可能性が極めて高いからだ。
 グラフェンについての研究は、2010年以降に高度発展段階に入った。同報告書が世界で発表された7万編以上のグラフェン関連論文、2万件以上のグラフェン関連特許を統計・分析したところ、世界の50%以上の論文と特許が2014−16年の間に発表・出願されたものだった。同センターの劉細文副主任は記者会見で「この3年間でグラフェン関連論文の発表と特許出願は、増加傾向を維持している。その基礎研究・技術応用が急成長中だ」と指摘した。
 統計データによると、グラフェン論文執筆数の上位5ヶ国は、中国(香港・マカオ・台湾地区を除く)、米国、韓国、日本、インドの順となっており、世界全体の64.3%を占めている。特許出願件数上位5ヶ国は、中国、韓国、米国、日本、ドイツで、世界全体の9割以上を占めており、「中米韓日などの国がグラフェン先端応用技術を競っている。米日は関連論文の発表と特許出願が早かったが、中国の論文・特許出願量はすでに世界をリードしている」としている。
 この5ヶ国の特許出願先を見ると、米国と中国に集中している。中国は特許出願件数が多いが、韓日米独での出願件数は全体の2.3%のみ。韓米日独の特許出願件数のうち、その他4ヶ国での出願が占める割合は27.8%・24.8%・32.3%・45.3%となっている。「これと比べると、中国の他国での特許出願が弱いことが分かる」
 同報告書は、世界グラフェン競争において、中米韓日がすでに技術面における優位性を形成していると判断している。


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