Ⅴ. 免疫

中国の免疫研究はまだ弱いが、遺伝子欠損マウス作製などの分野での発展は目覚ましく、潜在的な発展性は疑えない。新 技術や薬剤の試行などのトランスレーショナル研究についても積極的である。

 この領域でも米国の技術力は圧倒的である。特に技術開発水準や産業技術力で世界を圧倒している。欧州がそれに続いている。日本は研究水準では欧州と差がなく幾つかの研究領域で世界トップレベルにあるが、技 術開発水準や産業技術力では欧米に相当に離されている。韓国と中国は、その日本から距離がある。

 中国の免疫研究は、遺伝子欠損マウスの作製など精力的に力を入れている分野での発展は目覚ましく、潜在的な発展性は疑えない。新技術や薬剤の試行などのトランスレーショナル研究については積極的で、倫 理上の問題を伴いつつもその結果が現れてくると考えられる。

 中国の国内製薬企業はほとんどが原料・中間体製造販売を目的としているので、新薬開発・研究開発においては水準が低い。

 臨床での臓器移植数では世界レベルでみても多いが、研究が伴っていない。基礎および臨床研究者も少なく、論文発表数も少ない。い くつかの製薬会社は伝統的な漢方薬をベースとした免疫抑制剤の開発に取り組んでいるが、臨床研究にまで至った例はない。免疫抑制剤のジェネリック医薬品による臨床応用が数多く開始されている。

 自己免疫疾患関連の臨床研究では、香港を中心に国際的な報告がなされている。欧州との協力による国際的な臨床研究にも参加している。

 米国におけるアレルギー研究では、中国出身の研究者が多数活躍しているが、中国自体でのアレルギー基礎研究はまだ緒に就いたばかりと思われる。伝統的な漢方療法の科学的解析が期待される。

 米国で教授職を保持する研究者が、米国と中国を行き来して研究を進める例が増えてきた。

 上海では、フランスのパスツール研究所と提携して、大きな研究組織に発展させようとする動きがある。

 米国流の研究室運営方法を導入し、研究者自らが企業の社長や会長になって、知的所有権を活用して、基礎研究から臨床試験まで一貫した流れで開発を目指している例がみられる。臨 床試験が行いやすい状況なので、創薬では日本を脅かす位置につけている。


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